『鬼滅の刃・柱稽古編』で、元音柱・宇髄天元の下で基礎体力向上の訓練を受ける竈門炭治郎や鬼殺隊士たち。
宇髄天元は上弦の陸・堕姫と妓夫太郎との戦いで左目と左腕を失い、鬼殺隊を引退します。
宇髄天元はイケメンで強くてかわいい嫁が3人もいてずるい!という意見があります。
しかし、うらやましい意味でのずるいではなく、性格が悪くて決戦での宇髄天元がずるい!と思うので嫌いです(あくまで個人的な意見)
宇髄天元かっこいいけど性格が悪い
『鬼滅の刃』音柱の宇髄天元は、イケメンで強くてかっこいい、そして可愛い嫁が3人います。
宇髄天元は命の順番を明確に決めています。
1番大事なのが3人の嫁
2番目が堅気の人間たち
3番目が自分
それは別に問題ありません。
ただ、自分以外の鬼殺隊士はどこに入るのでしょうか、
アニメ版では、隊士のことを大事に思っていて、心配しているようではありますが、実際の行動はとてもそうとは思えません。
弱い隊士を上弦と戦わせようとする
『遊郭編』で宇髄天元は3人の嫁を遊郭へ潜入させます。
3人とも優秀な女忍者「くの一」なので、天元は3人なら大丈夫と思ったのでしょう。
しかし、3人の嫁と連絡が途絶え、新たに潜入させるために、蟲柱・胡蝶しのぶのところにいる葵となほちゃんを無理やり連れて行こうとします。
そして、なほちゃんが鬼殺隊士ではないとわかったら「じゃあいらね」と言って高所から放り投げたのです。
炭治郎が受け止めるであろうことがわかっていたとしても、なほちゃんは訓練を受けていない幼い少女です。
しかも炭治郎が居合わせなければ、隊士ではない なほちゃんまでも葵と一緒に上弦の鬼の元へ送り込んでいたことになります。
なほちゃんを放り投げた後、葵だけを連れて行こうとして、放った言葉は「役に立ちそうもうねぇがこんなのでも一応隊士だしな」
葵は胡蝶しのぶの屋敷で看護師兼まかないとして働いています。
ということは、鬼殺隊士ではあるけれど「鬼とは戦えない」ということは明白です。
信頼している優秀な嫁たちがやられてしまうほど強い鬼がいる場所へ、明らかに劣る「役に立ちそうもない隊士」を送り込もうとしたのです。
弱い鬼殺隊士は死んでも当然と思っているかのような行為です。
自分の判断ミスを認めるのが遅い
炭治郎、善逸、伊之助の3人を葵の代わりに連れていくことになり、葵を開放します。
ひょっとすると隊員の情報は共有されていて下っ端の中ではかなり腕が立つ3人だと知っていたのか、あるいは、向かい合った時点でこいつらは強いと判断したのか。
どちらにしても「役にたちそうもない」葵よりはましだと思ったのでしょう。
それでも、上弦の鬼と戦えるほど強いとは思ってはいなかったのです。
だから3人を潜入させた後に言ったのが
「お前たちには悪いことをしたと思っている」
「俺は嫁を助けたいが為にいくつもの判断を間違えた」
判断の間違いに気づくのが遅すぎるでしょ。
優秀な「くの一」の嫁たちと連絡が途絶えた時点で上弦の鬼の可能性も考えたはずです。
「お前らはここから出ろ、階級が低すぎる」と炭治郎と伊之助に告げますが、すでに善逸は消息を絶った後です。
ここから出ることを「恥じるな」といいますが、いやいや無理やり連れてきたのはあなたですよ。
宇髄天元はあっさり引退するのがずるい
宇髄天元は上弦の陸と戦った後、左目と左腕を失って引退を告げます。
「さすがにもう戦えない、お館様だって許してくれる。」
お館様は決して強制的に戦わせたりはしないので、当然許してくれるでしょう。
蛇柱・伊黒小芭内から「死ぬまで戦え」と言われますが、死ぬことよりも引退して平穏に生きることを選びました。
嫁の1人雛鶴が「上弦の鬼を倒したら一線から退いて普通の人間として生きていきましょう」と言ったことを実行したのです。
『柱芸稽古編』で元柱として特訓
宇髄天元は片目と片腕を失っても、元柱として他の鬼殺隊士とは比べものにならないほど強く、隊士たちの基礎体力向上のための特訓を担当します。
天元は上弦の陸との戦いの傷も癒えて元気そうです。
炭治郎でさえも、天元の修行をクリアするのに10日間もかかって、ようやく次の柱のところへ行く許可が下りたのです。
それでも宇髄天元は引退したのです。
このあとネタバレに続きます。
最終決戦を知りたくない場合は読まないでください
最終決戦での宇髄天元がずるい
最終決戦のとき、宇髄天元は炎柱・煉獄杏寿郎の父親で、元炎柱・煉獄槇寿郎と一緒に産屋敷輝利哉の警護を行います。
産屋敷輝利哉の居場所がばれて鬼が押し寄せる可能性があるので警護は必要でしょう。
元炎柱・煉獄槇寿郎は、飲んだくれていたため剣の訓練もしていないだろうしブランクが長すぎて、上弦の鬼とは戦えないと思われます。
上弦の鬼と鬼舞辻無惨は最終決戦で柱たちと戦っているので、産屋敷輝利哉のところに鬼がくるとしたら、あまり強くはない雑魚鬼でしょう。
ブランクがあるといっても、元炎柱なら難なく倒すことができるはず。
それならば元柱の育てである鱗滝さんや、その他の元柱の育てたちを総動員して警護を頼んでも良かったのではないでしょうか。
年老いて引退したといっても、これが最後の戦いだとなれば、助けてくれる元柱たちはいたと思います。
つい最近まで柱だった宇髄天元にしてみれば、上弦の鬼や鬼舞辻無惨と戦わなくてはいけない隊士たちに比べて「ずるい!」といえるほど楽な役回りです。
上弦の鬼と柱たちの壮絶な戦い
柱たちは、宇髄天元が倒した上弦の陸よりもはるかに強い、上弦の壱、弐、参と戦って満身創痍のボロボロ状態となります。
その後、さらに強い鬼舞辻無惨と戦わなくてはいけません。
上弦の参・猗窩座と戦う柱
上弦の参・猗窩座と戦うのは水柱・冨岡義勇、竈門炭治郎の2人です。
この戦いで猗窩座は首を切られても死なないという進化を遂げますが、人間だった頃の記憶を思い出して自ら命を絶ちます。
戦いの後、義勇は出血が止まらず、傷口を焼いて止血をするという恐ろしい手当をします。
刀を焼いて傷口に押し付けるのでしょう、怖すぎて炭治郎でさえもビビってます。
上弦の弐・童磨と戦う柱
上弦の弐・童磨と戦ったのは、蟲柱・胡蝶しのぶ、栗花落カナヲ、嘴平伊之助の3人。
しのぶは1年以上をかけて藤の花の毒を摂取し続け、自分の体中に高濃度の毒を回らせた状態で、あえて上弦の弐・童磨に取り込まれます。
しのぶは童磨を倒すために最初から死ぬつもりで戦ったのです。
そのおかげでなんとか童磨に勝ったものの、カナヲは戦いで右目がほぼ失明状態、伊之助もボロボロです。
お互いに支え合ってなんとか先へ進みます。
上弦の壱・黒死牟と戦う柱
上弦の壱・黒死牟と戦うのは岩柱・悲鳴嶼行冥、風柱・不死川実弥、霞柱・時透無一郎、不死川玄弥の4人。
この戦いで、霞柱・時透無一郎は左腕を切り落とされ、最後は胴体を真っ二つに切られて死亡。
風柱・不死川実弥は、動けば臓物が飛び出るほどの傷を自分で手当をして戦い続けます。
不死川玄弥は両腕を切り落とされ、胴体を真っ二つに切られますが、鬼喰いで体が鬼化していたため死ぬことなく戦い続け、最後は縦に真っ二つに切られます。
玄弥の死に方は可哀想すぎる。
弟の姿を見た兄 不死川実弥の取り乱した様も可哀想すぎてもらい泣きしてしまった。
そしてこの状態でさらに鬼舞辻無惨との戦いが始まります。
鬼舞辻無惨と最後の戦い
ここまでの時点で、ほとんどダメージを受けていない柱は、蛇柱・伊黒小芭内と恋柱・甘露寺蜜璃です。
他の柱たちがボロボロの状態であることは、産屋敷輝利哉の警護をしている宇髄天元もわかっていたでしょう。
片目と片腕がなくても、宇髄天元が 怪我を負った柱たちよりも元気な状態であることは間違いありません。
しかし宇髄天元は加勢には行きません。
柱が次々と命を落とす
上弦の鬼とは比べ物にならない程強い鬼舞辻無惨との戦いで、すでにボロボロの柱たちを守るために、鬼殺隊士たちは自ら肉の壁になって命を捨てて柱たちを守ります。
柱ではない下っ端の隊士たちでさえ死ぬ覚悟はできているのです。
多くの隊士の犠牲の末、鬼舞辻無惨を倒したときには、恋柱、蛇柱、岩柱は死亡。
かろうじて生き残った水柱・冨岡義勇は右腕がちぎれて、風柱・不死川実弥は気を失った状態。
この状態で、鬼化した炭治郎と戦うことになります。
もうこれどう考えても無理。戦えるわけないでしょ。
禰豆子が駆けつける
何とか動けるのは、冨岡義勇と善逸、伊之助、カナヲだけ、しかもまともに動ける状態ではなく生きているのが不思議といってもいいほど。
ここへ人間に戻った禰豆子が必死に炭治郎をおさえます。
産屋敷のお屋敷で眠っていた禰豆子は、鬼舞辻無惨との戦いの最中に突然目覚めて、炭治郎の元へ駆けつけたのです。
鬼の脚力なので、鱗滝さんも追いつけないほどの速さですが、向かっている途中で人間に戻り普通に走って行った状態。
宇髄天元の脚力であれば、鬼舞辻無惨との戦いが始まった時点ですぐに駆けつければ、禰豆子よりも早く着いたはずです。
鬼舞辻無惨と戦わなくても、逃げようとする無惨を引き止める手助けはできたのでは?
戦わなくてもいいから、せめてこのあたりで手助けしろよ!みんなもう限界なんだよ!と元気な宇髄天元に言いたい。
その後の宇髄天元
アニメ版では、宇髄天元は「本当はまだ戦いたい」「離脱した自分を責めている」とのことでした。
しかし炭治郎へ「恥じるな、生きている奴が勝ちなんだ」と言ったのが、自分へ向けた本音だったのかと思ってしまう。
鬼舞辻無惨が勝っていたら、鬼の世の中になってしまい、嫁との平穏な生活だってできないということわかっていただろうし、そうなってからではもう勝ち目がないことだってわかっていたはずです。
宇髄天元一家と仲良しの義勇
すべてが終わった後、生き残った冨岡義勇は、宇髄一家と一緒に温泉に行っています。
照れて端っこにいる義勇が可愛いすぎる。
仲良しなところを見ると、生き残った皆は誰一人として、宇髄天元のことを「ずるい!」とは思っていないようですね。
本当は心優しいということを皆わかっているのでしょう。
しかし葵となほちゃんへの行為や、他の柱や大勢の隊士が死んでも一切加勢しないというのは、やはり好きになれないところです。