新日本プロレスの人気レスラー内藤哲也さん。
試合後、リング上でユニット名 ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと叫べば、観客の大合唱がおこります。
プロレスファンから圧倒的な支持を受けるカリスマ性を持った内藤哲也さん。
そこで、内藤哲也さんはなぜ人気なのか、その人気の理由について考察しました。
内藤哲也はなぜ人気?
内藤哲也さんが、ベビーフェイス(ヒーロー)時代は、ブーイングが起こるほど人気は低迷していました。
私もその当時は特に好きではないけど、ブーイングするほど嫌いでもなく、どっちでもいいレスラーでした。
2015年、メキシコ遠征後 現在のヒール(悪役)スタイルになったときには「なんでこーなった?」と思いました。
実際、会場でも最初はブーイングだらけだったし、内藤哲也さんに対して否定的な人は多かったでしょう。
【2015年~1016年、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン ヒストリー】
ブーイングから始まって、大歓声に変わっていくまで
内藤哲也の人気の理由
内藤哲也さんは、レスラーとして低迷し続けていることを思い悩んで、2015年 メキシコ遠征に行きました。そのことが その後のプロレス人生の転機となります。
メキシコでプロレスの楽しさを再認識して、「この楽しさを日本でもやってみよう。伝わらなかったら、プロレスラーとして終わるかも知れない」という覚悟で帰国して、リングに上がりました。
やりたいようにやって、思っていることを言う。
スーツ姿でのらりくらりと登場して、時間をかけてリングに上がる。
試合中にリングの上で寝転んで、相手を挑発する。
会社(新日本プロレス)の批判をする。
ベルトを放り投げる。
いままでいろんなヒールのレスラーがいたけれど、いままでのヒールとは一線を画すスタイルは、ヒールでもヒーロでもなく、どちらのファンからも徐々に支持されるようになっていきます。
会社やオーナー批判も、今まで口に出して言うレスラーはいませんでした。言い過ぎたかどうか 本人的には「結構、ギリギリでした」と言います。
言いたいことを言っているようで、どこまで言ってもいいか やってもいいのかは、冷静に判断しているんですね。
だから、めちゃくちゃやっているようでいて不快感を与えず面白い。どんなことをやって何を言うんだろうというワクワク感を与えてくれます。
そんな「やりたいことをやって、思っていることを言う」スタイルが、見ているうちに だんだん面白くなってきました。
覚悟を決めて、自分のいままでのスタイルを変えた内藤哲也さんに、多くの人が共感してワクワクしたと思います。
ブーイングが歓声に変わっていくのに、さほど時間はかかりませんでした。
技のオリジナリティが高くてかっこいい!
内藤哲也さんの代表的な技といえば「デスティーノ」です。
相手の腕を取って、逆上がりのように後ろに回転する派手でかっこいい技です。
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メキシコで少年が鉄棒をしているのを見て思いついたそうですが、それを見て技にしようと思う人は 他にはいないでしょう。
それを実行して 自分の代表技にしてしまうんですよね。
オリジナルの技は、他のレスラーも持っていますが、デスティーノが出たときのワクワク感、爽快感は、群を抜いていると思います。
それほどインパクトのある 華やかな技です。
そして、技の名前のセンスもいいですね。
デスティーノはスペイン語で「運命」という意味です。この技が内藤哲也さんの代表技となったのは、まさしく運命だと思います。
観客のことを「お客様」と呼ぶ
ヒールなのに、言葉使いが良いです!きちんと丁寧に敬語で話します。
内藤哲也さんの言う「お客様」という言葉には2つの意味があります。
以前は否定されブーイングされていたのに、今は肯定されて声援が起こる状況に、皮肉を込めて「手のひら返しですか」と発言。
そんな皮肉を込めた「お客様」。もうひとつは 感謝を込めた「お客様」です。
「感謝を込めました」とだけ言うようなファン受けを狙うことはしません。「皮肉を込めた」と正直に言うところが好きだし、信頼できます。
僕も昔からプロレスファンでしたから、「いい試合を作り上げるのは、リング上のレスラーだけではムリだ」ということを知っています。プロレスの雰囲気は会場に来ていただいている方、全員で作るものだと思うので、その感謝の意味も込めて。皮肉半分、感謝の気持ち半分で、「お客様」と言うようにしているんです。
引用元:TVLIFE web
自分が思っていることを、正直に言葉にして発信する内藤哲也さんに、多くの人は共感するのではないでしょうか。
言葉のセンスがいい
内藤哲也さんの決め台詞といえば「トランキーロ、あっせんなよ!」ですね。
それだけではなく、ファンの心に響く名言が数々あります。
「一歩踏み出す勇気」
「自分の目で見て、耳で聞いて、確かめてください」
「自分自身が夢を追いかけなきゃ、人に夢を与えることができない。」
内藤哲也さんは、勇気を持って一歩踏み出して行動し、多くのファンの心を掴みました。
思っているだけじゃ、なにも伝わらないですからね。「踏み出す勇気」こそ、共感してもらえるいちばんの方法だと思うんです。口に出したり、行動で示さないと。迷っている人には、「伝えたいならリスクは恐れずに踏み出せよ」と言いたいです。
引用元:TVLIFE web
自分が実際に体験したからこその言葉だし、ファンはそれを知っているからこそ共感するんだと思います。
ユニットのメンバー同士の仲がいい
リング上で、ユニットのメンバーひとりひとりの名前を叫んで、最後に「イ・ナイトー!」と自分の名前を叫び、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン!で締めくくります。
メンバーひとりひとりとの絆を感じるこのパフォーマンスが好きです。
【『週刊プロレス』の、L・I・J全員集合取材、ロスインゴ全員集合!】
みんな仲が良くて楽しい!いつまででも何回でも見ていられます。
穏やかな喋りとやさしい笑顔の内藤哲也さん。
話好きで賑やかな高橋ヒロムさんと、鷹木信悟さん。
無口だけど笑顔が可愛すぎるSANADAさん。
場を盛り上げるBUSHIさんのツッコミ。
何もかもが楽しいロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバー
この頃はEVILさんもいますが、一言もしゃべらないので存在忘れます。EVILさんにはEVILさんの事情があるのでしょう・・(でもきっといい人)
ひとりでもロス・インゴベルナブレスがかっこいい
メンバーとの関係もいいのですが、メキシコからの帰国直後、まだ1人も仲間がいないときからロス・インゴベルナブレスを宣言したのがかっこいいです。
試合に勝利したあと、リング上でブーイングの中、「ロス・インゴベルナーブレース ナーイトー!」と叫んでマイクを投げ捨てました。
これ、仲間ができてからやるやつ。
メキシコにロス・インゴベルナブレスの仲間はいるけど、日本では内藤哲也さんただ1人。
パレハ(仲間)を連れてくるとは言ってもまだ1人。
先に仲間を作ってつるんでからではなく、仲間ができようができなかろうが、ひとりでもロス・インゴベルナブレスを宣言するって勇気がいると思います。
実際に“1人でもユニット宣言した人”誰もいません(たぶん)
このとき、多くの人が内藤哲也さんの決意と覚悟の大きさを感じたのではないでしょうか。
高橋ヒロムとの師弟関係がいい
内藤哲也さんは、練習生だった高橋ヒロムさんが 練習についていけてないのを見て「俺で良かったらプロレスを教えるよ」と声をかけました。
「ほんとうに優しくていい人」と思いますよね。
でも 内藤哲也さんは「高橋ヒロムのために」とか「彼のことを思って」なんてことは これっぽっちも言いません。
「海外遠征で学んできたものを、誰かに教えたいという欲があった。そんな中、まったく練習についていけていない高橋ヒロムを見つけた。」と正直すぎることを言います。
内藤哲也さんは、自分の「教えたい欲」だったと言いますが、それでも高橋ヒロムさんを救ったのは事実です。
高橋ヒロムさんは「その言葉がすごく嬉しかった」と言います。
当時の高橋ヒロムさんの日記には「あの内藤さんのプロレスを教わってます!おかげでプロレスを楽しめそうです!!一時は、本当にプロレスがきらいになって、プロレスの映像をみるのもいやになった・・・」と書いてあります。
内藤哲也さんも、教えることによって自分自身も再確認できたし楽しかった。と言います。
そして、海外武者修行が決まった高橋ヒロムさんへ「帰ってく来る頃には自分は新日本プロレスのトップに立っているからシングルマッチをやろう」と約束をしたそうです。
内藤哲也さんは「ヒロムが帰ってくるまでにトップに立つ」
高橋ヒロムさんは「内藤さんに似合う実力を身につける」
お互い刺激しあって高めあっている 理想の師弟関係ですね。
【新日本プロレスTogetherプロジェクト「内藤哲也vs高橋ヒロム」煽りVTRインタビュー】
コロナ禍の影響で大会自体が中止となり、実現しなかった師弟対決。
この2人の試合を心待ちにしているファンも多いと思います。
内藤哲也なぜ人気?人気の理由まとめ
内藤哲也選手はなぜ人気なのか、人気の理由の思いつくことをまとめました。というか、結局自分が内藤哲也さんを好きな理由を思いつくまま並べました。
- やりたいようにやって、思っていることを言う。
- 技のオリジナリティが高くてかっこいい!
- 観客のことを「お客様」と呼ぶ。
- 言葉のセンスがいい。
- ユニットのメンバー同士の仲がいい。
- 高橋ヒロムとの師弟関係がいい。
内藤哲也さんを支持する理由は 人によって様々でしょう。
内藤哲也さんにはファンを楽しませるワクワク感があり、その一方でリングを降りたときの穏やかないい人感が見えるところに魅力を感じます。
さらに、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーとの仲の良さ、でも ただの仲良しこよしユニットではなく お互いを高め合う関係性も魅力です。
【武藤敬司選手の引退試合に指名され、入場する内藤哲也】
ブーイングが起こっていた頃、こんな圧倒的なカリスマ性を持つレスラーになるとは誰も想像しなかったでしょう。
豪華なガウンの後ろには、内藤哲也さんが自ら書いた、Gracias y Adios(ありがとう そして さようなら)の文字に人柄が現れていますね。
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