馬術競技の馬は飛行機輸送で馬のストレスは大丈夫?馬体検査とは何を調べるの?

馬術競技の馬は飛行機輸送で馬のストレスは大丈夫?馬体検査とは何を調べるの? スポーツ
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パリ五輪・総合馬術団体で日本チームが銅メダルを獲得しました。1932年ロサンゼルス大会以来 馬術で92年ぶりの快挙と話題を呼んでいます。

競技で選手と一緒に戦う馬は選手の愛馬なので、海外遠征の際は自国から飛行機で輸送されます。

長距離移動は馬の負担も大きいし、人間と同じくストレスもかかると思うけど馬の体調は大丈夫なのでしょうか。

北島隆三選手は馬体検査で馬の状態不良を指摘されて棄権となりましたが、移動による影響だったのでしょうか。

海外拠点の選手は日本よりも移動距離は短くすみますが、日本人選手はどこに拠点を置いてどのように馬を輸送しているのかについて調べました。

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馬を飛行機で輸送する方法

馬術競技で一緒に出場する馬は選手自身の馬と決まっているわけではなく、クラブの所有馬だったり他の方の馬を借りることもできるそうです。

ただ、馬との相性や信頼関係などが大事なので、長くコンビを組んでいる愛馬と出場するのがほとんどでしょう。

長距離移動での馬のストレスは

外を走り回る馬が長時間狭い場所に閉じ込められて、乗り物で揺れて暴れないように固定されてと、馬の負担やストレスは相当大きいでしょう。

飛行機だとさらに気圧や温度の変化などもあるし、飛行機よりも船旅の方がいいのでは?と思っていましたが、馬は船が最も苦手な乗り物だそうです。

北海道と本州のように距離が短い場合はフェリーでの移動もありますが、換気を良くしたり揺れが少ないように大きい船を選んだりと配慮が必要だといいます。

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長距離移動で馬の体調不良

長距離の輸送でストレスがかかることにより馬が体調を壊すこともあります。

【輸送減り】
輸送によるストレスで食欲がなくなったり 大量に汗をかくことで体重が減ります。

茨城県の美浦トレーニングセンターから関西まで、馬運車での移動により20kmも体重が減った馬もいたといいます。

【輸送熱】
移動時間が20時間以上になると熱を出すことがあります。ストレスによる免疫力の低下で発症するようですが、ほとんどの場合は現地に到着して数日で回復します。

ただ治療が遅れると輸送性肺炎を発症することもあるので注意が必要。

長い間滞在したり同じ場所に何度も行くことでだんだん慣れてくるそうですが、輸送に強くて初めての場所でも全く動じない馬もいるそうです。

オリンピックへの出場は移動距離も長いし 海外で環境の違いも大きいので、何事にも動じない馬の性格も大事になりますね。

海外への馬の輸送方法

動物検疫を受けるために一定日数を免疫厩舎に滞在してから空港へ向かいます。

ホースストールと呼ばれる専用のコンテナに馬の食事や水を用意してできるだけ厩舎と同じような環境を作り馬を収容します。

ホースストールには3頭の馬が入ることができますが、だいたい1頭か2頭で輸送されます。

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馬体検査で減点とは

総合馬術団体で銅メダルを獲得した4名、左から大岩義明選手、戸本一真選手、田中利幸選手、北島隆三選手


出典:Yahoo!ニュース

北島隆三選手競技前の馬体検査で馬の状態不良を指摘され棄権を決断しました。

馬体検査の内容

競技前に馬体検査を行い、馬の健康状態を確認して出走可能かを判断します。馬体検査は次の内容を調べます。

  • 馬体全体の外見検査:放馬により骨折や怪我の有無確認
  • 歩行検査:実際に歩様を見て確認
  • 聴診検査:心拍数や興奮の度合いを確認
  • 馬装全体検査:馬が付けている器具や蹄鉄の状態を確認

北島隆三選手の愛馬がこれらの検査の何に落ちたのかは不明ですが、移動や環境の違いによるストレスが原因の可能性もあるのかもしれませんね。

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日本選手の練習拠点

練習拠点は4選手と、夏のオリンピック出場の7回目という歴代最多の馬術競技のレジェンド杉谷泰造選手も海外が拠点です。

  • 大岩義明選手:ドイツ
  • 戸本一真選手:イギリス
  • 田中利幸選手:イギリス
  • 北島隆三選手:イギリス
  • 杉谷泰造選手:ドイツ

ヨーロッパを拠点にしているので、パリ五輪に関しては移動距離は比較的に短くてすみますね。

杉谷泰造選手は、パリ五輪の障害馬術への出場を決めてから活動拠点のドイツから、父親が運営する大阪の「杉谷乗馬クラブ」での大会に出場してたそうなので、どちらにも愛馬がいるのかもしれませんね。

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輸送で馬のストレスは大丈夫?馬体検査とは何?まとめ

馬術競技の馬は輸送されますが、長距離移動は馬にかかるストレスや、馬体検査とは何を調べるのかについてまとめました。

馬術競技の馬は自国から飛行機で輸送される。

長距離移動により馬の体重が減る「輸送減り」や、免疫力低下で「輸送熱」など不調をきたすことがある。

競技前に「馬体検査」を行い 馬の健康状態を確認して出走可能かを判断する。

乗馬競技は、馬の輸送に手間も経費も時間も多くかかるし、自分の体調だけではなく馬の体調も重要なので大変ですね。

でも馬と人間との信頼関係ができると、ちゃんと人間と一体となって一緒に戦ってくれるので、本当に可愛いくて頼もしくて大事な存在だと思います。

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